2016年12月26日月曜日

奨学金

来年高校生になるYちゃん、今日は、来年度奨学金を受けるための面接でした。冬休みに入って、面接の練習を一緒にしました。「中学校でがんばってきたこと」「高校生になってしたいこと」「尊敬する人は」などの質問について、まず、Yちゃんの気持ち、言葉を引き出しました。普段、こういうことについてじっくり話す機会がないので、面接の練習という名目の下、Yちゃんの気持ちを聞くことができて、そして、その気持ちがしっかりしたもので、じーんときました。お母さんの前ではツンケンと、立派な反抗期に見えるYちゃん。「尊敬する人は?」の答えは、「母です」と即答でした。「どうして?」と尋ねると、「たった一人で兄と私を育てています。1日にふたつの仕事をしています。」

面接当日も、仕事で見送れなかったYちゃんのお母さんですが、そんなお母さんを少しでも支えたいと、奨学金を受けたいのでしょう。Yちゃんが無事合格することを祈ります。

2016年12月22日木曜日

友だちが必要

この間Rくんの中学校についてきてくれた留学生のBさん。「先生、その後Rくんは元気ですか?」と心配そうに聞いてきました。Bさんは、RくんとFacebookで繋がったようで、応援メッセージを送ってくれているようです。「Rくんには、友だちが必要です。」とBくん。うん、うん・・・そうだね。私は大きくうなづきました。1年前に日本に留学し、がんばってきたBくんの心からのアドバイスでしょう。

そういえば、これまで子どもたちを見てきた中で、部活に熱中する子たちの日本語の伸びのスピードには驚きます。部活には、一緒に汗を流す仲間がいるということが大きいのでしょう。言葉は、コミュニケーションするためのツール。コミュニケーションしたい相手がいてこそ、ぐんぐん伸びていくんだと思います。もうRくんにはBさんという、Rくんのことを心配してくれる「友達」ができたということだね。

海を超えて

海外から、一通のメールが届きました。冬の間、別府に帰省され、その間いろはの活動をお手伝いしてくださるという、嬉しい内容でした。日本でも、海外でも長年、年少者教育に携わってこられた方で、現在は海外で成人対象に日本語を教えておられるとのこと。実際にお会いしたら、子どもへのまなざしのとても暖かい、ホスピタリティに溢れたとてもステキな方でした。海を越えてこんなご縁ができるとは・・・ブログで発信してきてよかったとしみじみ思いました。

冬休みの日本語教室は、その方と、大分の日本語学校の先生も、年末年始の忙しい時期にもかかわらず、快くお引き受けいただきました。

普段は別々の学校でマンツーマンの子どもたちが、冬休みの間顔を合わせて一緒に勉強できるので、お互いによい刺激になればと思います。

2016年12月21日水曜日

りんご♪

「先生、住所教えてください♡」と言われ、てっきり、年賀状でもくれるのかな♪と思っていたら・・・立派なりんごが届きました!!おうちの方からのお礼の気持ちでしょうか。Iちゃんのおうちは共働きで、家族でゆっくり会話する時間はあるのかな・・・と思っていたので、Iちゃんが、日本語教室の話をしてくれているんだなと、りんごたちを見ながら、ほっと嬉しい気持ちになりました。欲を言えば・・・いつも朝食抜きのIちゃん、りんごを食べてきてくれたらと願ってしまいますが(^^;)

Iちゃんに関わる先生方みんなと、りんごを分けたいと思います。ありがとうございます!!

2016年12月11日日曜日

国際理解教育部会

先日、大分市中学校教育研究会の国際理解教育部会研修がありました。外国にルーツを持つこどもたちの支援について勉強会を開きたい、ということで、呼んでいただきました。中学校の現役の先生方23名と、しかも、外国ルーツの子どもたちの支援のあり方について考えたいという内容ということで、気持ちがぐんと膨らみました。膨らみ過ぎて、色々欲張ってしまい、内容過多になってしまいました・・・反省。

忘備録として、研修内容の流れをメモしておきます。

「外国にルーツを持つ子どもたちへのより良い指導・支援のためにできること」

1. はじめに: 外国にルーツを持つ子どもたちとは? 
2. アイスブレイク: 外国から来た親子の気持ち・担任の気持ち体験
3. 講義: 外国にルーツを持つ子どもたちの現状と課題
4. 演習: ワークショップ① 異文化コミュニケーションスキル
       ワークショップ② 日本語をおしえてみよう
5. まとめ: 外国から来た子どもたちが学校生活をいきいきと過ごすために大切なことは? 

こうして研修会でのテーマになるほど、学校現場での課題として取り上げられるようになったということ、それ自体が前進だと感じています。これからどの学校のどのクラスに外国からの子どもたちが来ることになっても、慌てず、よい歯車がまわるよう支援のあり方が話し合われ、発展していけばといいなと思います。
 

2016年12月10日土曜日

期末テスト

今学期の期末テスト、いろはで支援している3名の中学生の期末テストに、「日本語」を入れてもらえました。そのうちのTくんは、みんなが受ける国語のテストも受けたいとのことで、日本語と国語を両方受験。日本語は81点、国語は6点だったよと報告してくれました。その6点のうち、漢字が正解だったことをとても嬉しそうに教えてくれました。英語圏から来日して2学期を過ごしたTくん、小学校の漢字を240字も覚えたのですが、中学での漢字にも平行してチャレンジしています。その中学でクラスメイトと共に学んだ漢字で6点取れたことを喜んでいるのです。

期末の総合評価でも、全生徒中で真ん中程の成績をとったTくん。それは嬉しそうに報告してくれたのですが、得意のはずの数学が思うように取れなかったこと、とても悔しそうでした。文章題の日本語がわからなかったと。数学の文章題の日本語を勉強したいとリクエスト。自分から、学びたいことを考え、リクエストしてきてくれるTくんの成長が楽しみです。

嬉しいニュース

嬉しいニュースが飛び込んできました。MちゃんとYちゃんが、別府青翔高校の中学生英語レシテーションコンテストで1位と3位に入賞しました!ふたりとも、英語圏で育っているので、英語でのスピーチは得意でしょうが、特にYちゃんにとっては、志望校でのコンテストにチャレンジしたこと、評価されたことは、きっとものすごい自信になったのではと思います。人前に立つということ自体、苦手な恥ずかしがり屋のYちゃんが、コンテストに出場したこと、この3年ですごく成長したんだなってしみじみ感じています。高校生になるふたりの姿が浮かんで、とても嬉しい気持ちで胸がいっぱいです。

2016年12月2日金曜日

悩み

来日当初当時、自分の殻に閉じこもっていたIちゃん、中学に進学し、すごく明るくなり、自分を出せるようになってきました。わたしは週に1度、取り出しての日本語の姿しか知らないのですが、最近ずっと、朝食抜き、寝不足のようで、授業中起きているので精一杯ということが多いです。宿題に全く手をつけていないことが続いたので、勉強する気持ちがないのなら、私がここに来てできることはないことを伝えて、帰りました。翌日の土曜日、宿題を持ってきてくれたので、これではいけないという気持ちにはなったようですが、この生活状態、モチベーションの低さ・・・担任の先生にもご相談しましたが、保護者の方とも話し合う必要があるのではと思います。外国からの子どもたちに限った悩みではないのでしょうが、学習以前の問題が横たわっているのはとてもしんどいです。

留学生と

普段はマンツーマンの日本語の取り出し授業をしている中3のRくんですが、今日は、中国からの留学生2人を連れていきました。「なにか、質問していいですよ。中国語でいいですよ。」とRくんにいうと、普段は寡黙なRくん、20分ほど、質問が止まりませんでした。後で、何の話をしていたか留学生に尋ねると、大学のこと、日本語の勉強の仕方、大学を選んだ理由、将来の職業、彼女はいるのか・・・など、気になることを率直にたくさん質問していたようです。最後には、連絡先を尋ねていました。Rくんは16歳、留学生は19歳と23歳。少し先を生きているお兄さんたちとの出会い、色々考えるきっかけになったならいいです。日本語を教えるだけの私には、Rくんの悩みや考えを聴き取ることはなかなかできないし、こうして母語を通じて話せる機会は大切なんだなとRくんの嬉しそうな横顔を見ながら思いました。

春に中学を卒業すれば、これから、益々いろいろなことを乗り越えていかなければいけないでしょう。色々な選択肢が増える分、色々なことが自分次第になってくるでしょう。様々な出会いを通して、楽な道へと流れることなく、しっかりと自分で考えて進んでいってほしいなと願います。

2016年11月23日水曜日

手を挙げるということ

先日、Eちゃんのクラスで算数の公開研究授業が行われました。担任の先生がEちゃんに聞きました。「たくさん先生たちが見に来るけれど、どうする?一緒に授業受ける?別室で日本語の勉強でもいいよ」Eちゃんは、とても悩んでる様子でしたが、出した答えは「教室でみんなと一緒に算数の勉強する」

普段は教室から取り出しての日本語指導をさせてもらっていますが、その日は、Eちゃんの隣で通訳をすることに。

内容は、台形の面積を工夫して考えようというもの。まず個人個人でアイディアを出し、クラスメイトにそのアイディアを紹介し合うというもの。クラスメイトとアイディアを紹介し合ってみたら、Eちゃんのアイディアは、どうもクラスで一人だけだったようで、お友達から「Eちゃんの考え方、すごくいいね!」の声多数。隣にいて、Eちゃんの嬉しい気持ちと自信が伝わってきました。

授業の終盤、自分のアイディアを発表する時間。普段は挙手することのないEちゃん。隣の席の女の子が、Eちゃんの手を一生懸命挙げさせようと応援していました。「先生、困ったら助けてくれる?・・・がんばる」とEちゃん。クラスのみんな、手を挙げているEちゃんの姿にびっくりした様子。図を書いてジェスチャーだけでの発表でしたが、手を挙げたこと、みんなの前で自分の考えを紹介したこと、みんながすごいねと拍手してくれたこと・・・どれだけEちゃんにとって嬉しい出来事だったか、言葉では書き尽くせません。

これからも小さな自信をたくさん重ねて、伸びていってほしいと心から願います。

2016年11月19日土曜日

別府市に多言語支援センター設置

4月の熊本地震を教訓に、別府市は災害時に外国語で防災情報等を発信する「多言語支援センター」を市役所に設置しました。べぷはちさんのボランティアでの支援ネットワーク構築に始まり、ボランティア登録者91名、今回の調印式で、公設民営の形になり、より安定した支援ができるのではないでしょうか。

実際、地震の時は、個人的にも保護者の方々から色々と相談を受けました。「いつ地震は終わるのか」「いつまで避難所にいたらいいのか」「大分県を出て避難したほうがいいのか」特に、地震の起こらない国からの方たちにとっては、それだけでも不安な上に、欲しい情報が言葉の壁で受け取れないという現況を目の当たりにしました。

今回の支援センターが必要とされるような災害がないのが一番ですが、もしもの時にしっかり機能するよう、日頃からネットワークを大切にしなければと改めて思いました。

2016年10月28日金曜日

体験談

9月に行われた進路ガイダンス。RちゃんとSくんが、それぞれの体験談を発表してくれました。ふたりの心からの率直な発表・・・沁みました。そして、「自分の体験談が少しでも役に立つなら」と、先輩としての役割を感じ、果たそうとしている姿、立派に成長している姿に・・・感動しました。

Rちゃんの体験談を、このブログで紹介してもいいと快く言ってくれました。Rちゃんの来日直後から高校に進学するまでのがんばり、具体的な学習法、心の変化が伝わってくる素晴らしい内容です。学校名、氏名を除き、全文を掲載いたします。


「皆さん、こんにちは、私は大分県立〇〇高校一年生のRです。中国から来ました。今は高校で勉強や部活などを頑張っています。今日は皆さんに自分の日本語の勉強や高校受験について話をします。

 私が初めて日本に来たのが、3年前の春で、事前にカタカナや文法などを勉強していましたが、日本語で話しかけられると、全く意味が不明でした。でも、わからない自分が恥ずかしく、隠そうとして、何でも「はい」と答えて、分かるふりをしました。そして、小学校に1ヶ月通いましたが、日本語の授業がなく、何か喋れるようになったわけでもなく、そのまま卒業して中学校に入学することになりました。

 中1のときは、週に一回日本語ボランティアひまわりの先生に学校に来てもらい、別の教室で日本語を教えてもらっていました。そして学校だけではなく、公民館の日本語教室にも行くようになりました。運良く、教えてくれる先生がとても熱心で優しい方で、出会って最初の授業で、先生のことが好きになりました。授業では、国語の長文問題を解くだけではなく、自分のことや先生のこと、そして日本のことについて、たくさん話しました。それが本当に楽しくて、楽しくて、授業どころか、お喋りになってしまったりもしました。この頃の自分はただ日本語を勉強することを目的にしていました。けれど、学校の教科の授業で、特に国語は、日本人にしかわからないような内容が多かったので、二年生になってからは、国語の授業を理解することを目的にするようになりました。三年生になってからは、高校受験を意識するようになり、目標としている高校に合格できるよう、他の苦手な教科でも点数を上げられるように努力しました。

 私の苦手な教科は歴史と理科です。歴史では、自分で参考書を買って覚えられる所を覚えていました。理科では、全てが苦手なので、まず基本的なことをしっかり押さえてから、問題を解くことに集中していました。そして、受験の一週間前、特に前日では、絶対に焦らないこと、体調管理をしっかりすることが大事です。当日では、今までたくさん頑張ってきた自分を信じて、緊張せずに試験に臨むことが大事です。

そして、勉強に対しての個人的な意見ですが、ただ勉強するとか、頑張るとか,固く考えて、無理をするのではなく、勉強することを自分の趣味として考えてやってみたり、遊び気分で日本の歌を聴いて、その中で単語を覚えてみたり、本当に「楽しい」と思えるような勉強のやり方を探してみてください。そして、そのやり方や考え方によって、今の自分も変わると思います。
    最後に、これから、皆さんが色々なことで、悩んだり落ち込んだりした時に、今日のこの場面を思い出してみて下さい、ここにいるみんなもあなたみたいに悩んでいるんです。不安でいっぱいなんです。だから1人じゃないんだよってことだけは絶対に覚えておいて下さい!そして、自分を日本に連れて来てくれた家族に感謝して、日本語の勉強ができるというチャンスをくれた方々を裏切ることのないように、これからも頑張って下さい!ずっと応援しています。
私の体験発表を聞いて、少しでも皆さんの力になって頂けたらありがたいです!

そして、今回の進路ガイダンスに来て下さった皆様、本日は本当にありがとうございます。
皆様の前で、こんなにもたくさん自分のことを話せることに心より光栄に思っています。
皆様の応援があってこそ、ここまで成長することが出来たと思いますし、皆様の支えがあってこそ、色んなことを乗り越えてこれました。本当にありがとうございます。
進路ガイダンスという大きな場面で話すのはすごく緊張しますが、貴重な機会を下さった恵理さん、本当にありがとうございます。体験発表をやると決めてから、色々悩んだり、体まで反応が出てしまうぐらい自分を追い込んでしまったりして、たくさん心配をかけて本当に申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです!本当にありがとうございます!
この経験をいかして、これからも、交流会でも高校でも一生懸命頑張ります。
本日はありがとうございました。

    
大分〇〇高校一年生   R」

2016年10月21日金曜日

思い出してしまうから

図書館で『イギリスの小学生』という、イギリスの小学校での様子がたくさんの写真付きで紹介されている本を見つけました。Eちゃんに見せよう!この本で、クラスのお友だちとおしゃべりが弾むかも♪と思って、借りて、Eちゃんに持っていきました。

Eちゃんは、本を見ると嬉しそうな顔をして、ページを数枚めくると、パタンと閉じてしまいました。この本を見たら、イギリスのことを思い出してしまうから、見たくないと。先生、ごめんなさい、と。

いつもにこにこ穏やかなEちゃん。普段は心の中にあるさびしい気持ちは見せないようにしてるんだって、気づかされました。よく、イギリスについての質問をしてしまう私。こっちこそ、ごめんね・・・

来週末は、日本語を勉強している子どもたちと集まって、一緒にハロウィンパレードに参加することになりました。イベント事にあまり興味を示さないEちゃん、ハロウィンには行く!と乗り気。ハロウィンはきっと母国で馴染みのある行事、また色々思い出させてしまうかもしれないけれど、日本での楽しい思い出を少しずつでも増やしてくれたらなと思います。

2016年10月16日日曜日

教育実践会のお知らせ

















大分市のフリースクール、ハートフルウェーブさんと出会って1年。教育実践会という形で、色々な分野、角度で子どもたちに関わる方たちと、意見交換の場を作っていきたいね、ということで、企画した実践会も、今回で7回目。

今回のテーマは「ピアサポート」。近年、子どもたちの「生きる力」、中でも、対人関係能力の低下が問題視されていることを踏まえて、それを育むための具体的な方法として、ピアサポートの手法について意見交換できればと思います。ピアサポートを実践しておられる方はその事例報告を、実践したことがない方はピアサポートに関連する記事等を持ち寄って、お気軽にご参加ください。

2016年11月5日(土)18:00~20:00@辰口公民館 ⇒ 11月6日(日)に変更になりました!

問い合わせ/申し込み 立山まで mkidsiroha@gmail.com

2016年10月11日火曜日

【急募】国東市安岐町で日本語指導ができる方を探しています。

国東市安岐町の小学3年生のフィリピンルーツの男の子の日本語指導ができる方を探している旨、相談を受けました。日本生まれですが、フィリピンと日本を行き来してきた経緯もあり、日本語でのコミュニケーションはできますが、日本語の基礎的な読み書きが未習得のため、学習についていくのが困難という現状です。

小学校内での取り出し指導になる予定で、国東市教育委員会からの派遣という形になり、謝金が支払われます。来年度の学校加配がつくまで、今学期3月末まで稼働できる方を探しています。

学校内での定期的な日本語指導、週数回~月数回(日程、頻度は応相談)ができる方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします!!

連絡先:立山 080-2720-5151/ mkidsiroha@gmail.com

2016年9月25日日曜日

文化祭

別府市内の中学校に通うMちゃんの文化祭に行ってきました。Mちゃんとは小6の時に出会って、気が付けば、もう中3。会えば、つい話題は進学についてです。Mちゃんと、高校のその先の、大学。大学のその先の将来の姿を一緒に想像しながら、いろんな選択肢を出し合っています。自分の母語やルーツを大切に思うこと、日本語もしっかり身に付けたいというしっかりしたまなざしのMちゃんが、とてもたくましく見えます。高校は、日本に1年、母国に2年通うことになりそうです。それは、Mちゃんのバイリンガルさを活かし、その先の大学進学を見据えての選択。5年先、10年先のMちゃんに会えるのが今から楽しみです。

2016年9月18日日曜日

夕暮れビーチパーティー!

べぷはちさん企画の、夕暮れビーチパーティーに参加してきました。日本語教室の子どもたち3名も一緒に。普段出歩かない夕暮れの時間に、楽しいゲームでビーチでわいわい♪大人も子どものおおはしゃぎでした。ここは日本だったかな?という感じの、いろんな国からの人たちが集うべぷはちさんのイベント。教室の中だけでは見えない、こどもたちの表情。改めて、日本語支援は、大切なことのひとつではあっても、すべてではないこと。母語や、アイデンティティー、地域の人たちとのかかわり・・・大切なことはほかにもたくさんあるんだって思いました。

2016年9月17日土曜日

劇団マーブル


中部地区公民館で楽しい人形劇が行われるということで、是非、外国からのこどもたちもご参加くださいとご連絡いただきました。交通手段が問題になるかもしれない旨をお伝えしたら、送迎してもいいと。実際、留学生のご家族などは自家用車を持たないご家庭がほとんどで、週末も特に出かけずに自宅で過ごすことが多いようで、こうした地元の楽しいイベントに誘ってもらって、とても嬉しそうでした!

今回、別府大学の学生さんたちのグループ、劇団マーブルさんが人形劇だけでなく、2時間たっぷり楽しいことを盛りだくさん用意してくれていました。

参加したSちゃんとAちゃんは、この翌日にアフガニスタンに帰国しました。これが私にとっても最後のふたりとの時間。

「先生、絶対、アフガニスタンに遊びに来てね!」と小指をだされて、しっかり指切り。帰国直前、ふたりのきらきらの笑顔、忘れません。素敵な時間をくれたマーブルさん、中部地区公民館の先生方に感謝です。

2016年9月15日木曜日

人権教育推進講座~外国人児童生徒の人権~

大分県教育庁人権同和教育課主催の「市町村人権教育推進講座指導者養成・指導者スキルアップコース」で、「外国人児童生徒の人権」について講義をする機会をいただきました。

こうした人権の講座に、外国につながりをもつこどもたちの人権がテーマとして取り上られるということは、つまり、その人権が守られていないということなのかなと、改めて思いました。

「外国人児童生徒に就学義務はない」とする国の方針のその上には、「全ての子どもに教育を受ける機会を保障する。初等教育を義務的なものとし、すべての者に対して無償のものとする」という国際的な子どもの権利条約に日本は批准しているという事実があることは、学校現場には浸透していないというのが現実かもしれません。

日本では、外国人児童生徒の保護者が希望することによって就学が許可されるという不就学を可能としてしまう原則、つまり、就学の機会は、「権利義務」ではなく、「許可」「恩恵」として提供されるので、時として、その支援は、義務教育の日本の子どもたちよりも優先順位が下がり、「お客様扱い」的な対応になってしまうのかもしれません。

講義の中で、外国人児童生徒の保護者と担任の気持ちを体験してもらうミニワークショップを取り入れました。タガログ語で書かれた学級通信を配布し、担任役には日本語訳を見せ、日本語の通じない保護者役の人に、担任役の人が日本語を使わずに説明するというものです。

「タガログ語で書かれたお便りは、ちんぷんかんぷん」「内容はもちろん、これが重要なお便りなのかすらわからなかった」「一生懸命、絵やジェスチャーで説明されても、はっきりとは理解できなかった」「こんな理解できないお便りを毎日持って帰って来られたら、どれだけ不安だろうか」「読み書きできないということは、必要な情報が得られないということだということを実感した」色んな感想がでました。

「人権」というと、どこか、差別を彷彿とさせる、意識して守らなければ危険にさらされるというイメージを持つ人も少なくないのではないでしょうか。そんな「人権」という切り札をださずとも、当たり前に外国からの子どもたちが、当たり前に学校生活をいきいきと過ごせたらと願います。

2016年9月7日水曜日

進路ガイダンス

今年で4年目を迎える外国につながる子どもたちを対象とした進路ガイダンス。子どもたちが高校進学というひとつの高い壁を乗り越えるためのガイダンスです。

今年も、県教委から特別措置に関する説明、高校に入学した先輩の体験談、個別相談が予定されています。

別府で関わっている中3の子たち3名と一緒に参加したいと思います。

もし周りに気になる子がいましたら、まだ中3じゃないからと言わず、是非、声かけお願いします。具体的な視野が早く開ける程、目標を持って前向きな気持ちで過ごせるきっかけになると思います。

私は、留学生に日本語を教えること、児童生徒たちに日本語を教えること、どちらもしていますが、決定的な違いは、「本人の意志で日本語を勉強したいかどうか」です。親の都合で来日した子どもたちは、なぜ日本語を勉強しなければいけないのかと、そこで立ち止まってしまうことがあります。だからこそ、高校進学も含めて、自分の将来まで見通して、その中で自分にとって必要なことだと自身で納得することは、非常に大切だと思っています。この場をお借りして、毎年ガイダンスを企画してくださる人権ワークショップ研究会の方々にお礼申し上げます。











2016年9月5日月曜日

タジキスタンから嬉しいお便り

夏休みにタジキスタンに帰国したAくん。無事に地元の小学校に入学したそうです。かわいらしい写真が届きました。

2年間、母国を離れていたので、母語での読み書き等、困りもあるかもしれないけれど、あの日本語をぐんぐん吸収していったAくんなら、きっとすぐに追いつくと思います。

遠くから、応援しているよ。

2016年9月1日木曜日

佐伯で日本語指導できる方を探しています

先日、佐伯の中学3年生の男の子の日本語指導ができる方を探している旨、相談を受けました。中国からの転入生で、受験を間近に控えており、学校側も日本語指導の対応の方法が分からず困っているとのことです。

大分は、外国ルーツの子どもたちが点在する典型的な散在地区のため、地理的に指導者を探すのが難しいエリアがあるというのは喫緊の課題です。

もしどなたか、佐伯方面で何かしら日本語指導に関われる方(指導に通うのが無理でも、教材や指導法のアドバイスなど)がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします!! 


⇒なんと4名もの方から、ご連絡いただきました!今後、支援体制がうまく機能するよう、陰ながらできることを探しながら応援いたします!

立山
mkidsiroha@gmail.com


2016年8月20日土曜日

グローバル教育研修

高校の先生方を対象としたグローバル教育研修で、ワークショップをする機会をいただきました。今年で3年目、毎年、青年海外協力隊OVで集まってワークショップの案を練るところから、その過程を楽しんでいます。

今回のテーマは、「協働する力の育成を目指した体験的参加型授業と今後の指導の在り方」。研修を受けていただくのは高校の先生方ですが、その先生方がそれぞれの教育現場で実践できるような内容がいいね、ということで、「地球にやさしいってなんだろう?」という、パーム油をめぐって生じている問題を通して、世界とのつながりを感じ、考えるという内容に。

こうしたグローバルに起こっている多くの問題は、様々な問題が複雑に絡み合っていて、これという解決策を用意できるものでもありません。こうした問題を解決するときの4つの敵と言われるもの・・・「利己心」「認識不足」「想像力の欠如」「無関心」・・・ワークショップを通じて、こうしたことについても色々考えるきっかけになったらならいいなと思います。

最後に、先生方に「あなたにとってグローバル教育とは?」という問いかけをしました。国レベル、県レベルでグローバル教育の必要性の声が高まるこの頃ですが、その定義の曖昧さに、先生方も揺れていることを改めて感じました。印象に残った答え、"think global act locally" 私自身、心がけていることを一言で言い表しているなと思いました。

2016年8月2日火曜日

グローバルリーダー育成

グローバルリーダー育成塾という、大分県教育委員会が主催する研修事業で、「日本を支え、世界に挑戦する気概と資質を有する大分県下の高校生を対象に、その資質を磨いていこう」という研修が年5回企画されています。その第2回目の研修に声がかかり、大分県内23校157名の高校生たちを対象にワークショップをする機会に恵まれました。午後の約3時間を使い、青年海外協力隊OV4名で3つの分科会に分かれ、協力隊体験談の後、3つの視点を通して「世界と私たちのつながり」についてディスカッションすることをメインとしたワークをしました。「あなたにとってグローバルとは」という問いかけに始まり、ワークショップ後に再び同じ問いかけをしました。ワーク前の問いかけでは、「グローバル」というキーワードに対して「英語」と繋がる回答が目立ちました。そして、ワークを終えた後の全く同じ問いかけに対して「英語」と答えた人はほとんどいなかったように思います。ワークのねらいが伝わったのではないかと思います。

「言葉や文化を超えたつながりを模索すること」
「自分とは関係ない場所など世界に存在しないという気持ちでいること」
「他者を理解しようとする気持ち」
「リスクテイク(失敗や危険を恐れずに行動する)」


正解などないのでしょうが、自分なりの答えは・・・
「白紙の上に絵を描けること」
「自分の存在と、他者とのつながり、自分のいる場所と世界とのつながりを想像できる力」でしょうか。
なにより、このいろはの活動そのものも、グローバルとはという問いかけに対する答えのひとつだと思っています。協力隊員として海外に出た私たちですが、グローバルとは、世界に飛び出すことばかりではないと思っています。

このサイトを訪れてくれているみなさん、あなたにとって「グローバル」とは何ですか?




夏休み中の日本語支援

夏休みは、中3(2名)、中1(2名)、小5(1名)を対象に日本語支援することになりました。日数は限られていますが、個別指導、グループレッスンを計画しています。場所を提供してくださることになった別府インターナショナルプラザさん、担当してくださる日本語教師の方々にお礼申し上げます。公民館の方にも支援に入ってもらうこともあり、サポーターの輪が広がっていることも本当に心強いです!


2016年7月18日月曜日

夏休みに日本語支援ができる人を募集しています

先週、中学校の校長先生を通して、中国からの中3のRくんに出会いました。来日してやがて1年になるRくんですが、日本語指導が入っていないということもあり、日本語がわからず、授業もわからず、高校進学をひかえて、学校側もなんとかしてあげたいということで、相談を受けました。

留学生に通訳をしてもらいながら、1時間、Rくんと担任の先生にいろいろお話を聞いてきました。Rくんは、授業がわからない、わかりたい。そのためにも日本語を勉強したい。そこの部分をはっきり確認できました。

まず、夏休み中に、日本語支援ができればと思います。Rくんは中国語版の『みんなの日本語』を持っているようなので、まずこれを使って学習を進めてみてはと思います。

夏休みに数回でも構いませんので、お手伝いできる方、ご連絡いただけると助かります!!時間帯、交通費等につきましては、別途お伝えいたします。

2016年7月16日土曜日

多文化中高生交流会in大分

7月の交流会のお知らせです!

2016年7月17日(日)13:30-16:30
法専寺(大分市勢家町3-1-32)

12:45 大分駅北口 集合

連絡先 090-5085-9860/esd.ws.oita@gmail.com
 大分人権教育ワークショップ 足立さん

別府からはIちゃんが参加予定です。初めて、引率なしで、ひとりで電車に乗っていきます。「ひとりでも行きたい」Iちゃん。1年経って、ずいぶんたくましくなりました!!

2016年7月8日金曜日

七夕

べぷはちさん主催の七夕イベントがあります。気が付けば、毎年の楽しみになってきています。べぷはちさんのイベントは、外国ルーツのこどもたちと一緒に参加する楽しい時間でもあります。普段の日本語教室を飛び出して、色んな人たちと一緒にいわゆる日本の年中行事を体験できるとてもいい機会です。ご興味のある方は是非。


7月10日(日)10:00-13:00@Real Coffee

以下、べぷはちさんのFBより。

Tanabata is a Japanese star festival.
We celebrate this day by writing wishes, sometimes in the form of poetry, on "tanzaku", the small pieces of paper, and hanging them on a bamboo tree.
After making the tree, we will entertain you with bamboo music concert!!
So, please come and join us!!

Date: Sunday, 10th July
Time: 10:00 - 13:00
Place: Real Coffee
https://www.facebook.com/Real-Coffee-698982753512973/?fref=ts

Free of charge

2016年7月7日木曜日

願い事




M小学校での今学期最後の日本語教室、ちょうど七夕でした。公民館の方を通じて、織姫の会の方から、優しい心遣いをいただき、とてもきれいな笹飾りをひとりひとりに作ってくださいました。子どもたちは、それに追加して、天の川と、輪飾りと、短冊をつくりました。今日は、いわゆるお勉強を離れて、工作を楽しみました。

七夕のお話をなんとか伝えようと、動画を見せたりしましたが、口ずさんでいたのはジングルベルだったので、クリスマスツリーと勘違いしていたのかも・・・(苦笑)

7名のうち、5名が帰国です。それを知った残るJくんが、号泣していたと聞きました。自分たちの国を遠く離れて、生きる力を発揮してがんばっている子どもたち。

私からのこの子たちへの七夕の願い事・・・ひとつひとつの出会いや別れをを通して、たくましく、優しく育っていってほしいです。1学期間・・・タシャコール、ラフマット。

2016年7月5日火曜日

ラマダン

 ラマダンが明けました。今回、日本語支援しているムスリムの子どもたち7名は、皆、低学年なので、ラマダンをする(日中、飲食を絶つ)ことはありませんでした。去年日本語支援していた5年生の女の子がラマダンをしていた時は、のどが渇いているだろうし、授業中、声を出させるのを躊躇したのを思い出します。

おうちの方が、ラマダン明けの夕食に誘ってくれました。子どもたちは、ゆでたまごをぶつけあって、割れないほうが勝ちというゲームでスタートしていました。私はイスラム教のことは詳しくありませんが、嬉しいことを分かち合う気持ちの強い人たちだということはよくわかります。

そして、世界では、過激派のイスラム教徒による卑劣なテロが立て続けに起こっていますが、私の今、目の前にいるムスリムの人たちは、そんな事件を心底悲しんでいる人たちであることを知っています。

2016年6月21日火曜日

臨界期

今、一緒に日本語を勉強している13歳のTくんは、英語が母語で、フランス語もできるのですが、よく、日本語文法と英語、フランス語の文法を比較しての質問をしてきます。頭で納得できてからでないと、文型が入っていかないという感じです。

言語獲得には、臨界期があるという説が所説あり、12~15歳という説が広く受け入れられているようです。臨界期前の言語習得というと、言語のシャワーを浴びて耳からぐんぐん習得していくイメージでしょうか。Tくんを見ていると、臨界期を過ぎて、日本語を第2言語として頭に書き込んでいるんだなというのを感じます。

日本の高校に進学したいという気持ちがしっかりあるTくん。日本語の勉強、受験までにまだ間に合うかな、と聞いてきました。Tくんなら、きっと大丈夫だよ。中1の間に、しっかり土台となる日本語を身に付けられるよう、しっかり伴走したいと思います。

2016年6月16日木曜日

アンケート

小5のEちゃん。少年自然の家に行く日が近づいてきました。Eちゃんの国には、学校でこんな風に合宿することはないのか、嬉しそうに、不安そうに、たくさんの質問をしてきます。そして、今日は、学校から出発前のアンケートがありました。この合宿を通して、子どもたちの心の変化、成長を測るねらいかなという内容でした。

その中には、クラスから出たいと思うことがある、とか、クラスの友達から無視されていると感じることがある、とかいう類の質問もありました。Eちゃんは、いつも穏やかで、クラスのお友だちからも優しく声をかけられてる姿しか知らなかったので、Eちゃんが選んだ答えは、意外でした。静かに、教室で座って、学校生活に慣れてきてるように見えるEちゃんですが、心の中では、まだまだ不安があって、誰かにそれを見せるわけでもなく、静かにその不安と戦っているんだなと。

少しずつでも、その不安をとるためには、そんな気持ちを言える相手であることと、お友だちとコミュニケーションがとれる日本語ができるようサポートすることくらしいか私にはできません。

2016年6月12日日曜日

大変です

小1と小2合わせて7名の合同の日本語教室に週1回行っています。小さな部屋で大きなテーブルを囲んでの勉強です。私は子どもたちの母語が全くわかりません。子どもたちは簡単なフレーズがわかる、ひらがなの読みが少しわかるくらいです。

絵カードなどを使っての活動が主で、自分なりに色々工夫して挑んでいるつもりですが、なかなか思うようにはいきません~~。

教室の最初は、あいうえおの歌で始まり、教室の最後は絵本を1冊読んで終わるということにしているのですが、絵本を読み始めたら、母語でわいわいがやがや。何度か注意しても静かにならなかったので、怒った顔をして、ぴしゃんと絵本を閉じました。「もう読みません!」というと「はい」。あれあれ・・・「え~!」とか「ごめんなさい」を期待していたのですが・・・ もっと怒ってみせようと「さようなら!」というと、「はい。さようなら」と言って、本当に教室に帰っていった1年生・・・

先生に言われた通りに従ったのでしょうが、参りました。先生がこうしたら、空気を読むとか、静かにするとかいう行為も、国が違えば違うんですね・・・

毎回、コントのようで、うまくいかないことばかりですが、あの可愛い笑顔をみると、また次もがんばろうと立ち直る、を繰り返しています。ふう~~~


2016年6月8日水曜日

おめでとう

小学2年生のSちゃん、8歳になりました。1か月以上前から、お誕生日会にきてねと。テーブルにはママ手作りのアフガニスタンのおやつがこぼれんあかりに並んでいました。Sちゃんはもちろん嬉しそうでしたが、Sちゃんのお母さんの嬉しそうにSちゃんを見つめる優しいまなざしが心に残るパーティでした。どこの国も、生まれた日をお祝いする気持ちは同じなのかな。

2016年6月7日火曜日

学生通訳・翻訳ボランティア募集

おおいた国際交流プラザからのお知らせ

おおいた国際交流プラザでは、語学力を活かして在住外国人のサポートをする「通訳・翻訳ボランティア」の登録・紹介業務を行っておりますが、今年度県内在住の短期大学生大学生を対象とした、「学生通訳・翻訳ボランティア」の募集を行うことになりました。

語学力を活かしたボランティア活動をしたいものの、直ちに活動ができる状況にない学生の皆さんを将来の「通訳・翻訳ボランティア」要員として育成するものです。

登録期間は2年間で、年に2回開催されるスキルアップ講座へ無料で参加でき、在住外国人との交流イベントなどで、簡単な通訳業務の体験ができます。

なお、現在は英語のみ募集しております。

ご興味のある学生さんは、ぜひご登録ください(*^_^*)


今ご登録されると、下記の講座参加に間に合います。

通訳・翻訳ボランティアスキルアップ講座~災害編
日時:平成2872日(土)14:00~16:40
場所:iichiko総合文化センター 4F中会議室1
内容:「やさしい日本語」ワークショップ
講師:杉本篤子氏「やさしい日本語有志の会」
参加費:無料

2016年5月29日日曜日

多文化中高生交流会のお知らせ

来週の日曜日、多文化中高生交流会が大分市であります。外国にルーツを持つこどもたちだけでなく、その子どもたちに関わっている先生方のみなさんのご参加も、お待ちしています。

2016年5月22日日曜日

日本語指導が必要な児童生徒に対する支援のあり方に関する研究/中間報告会


別府市における「日本語指導が必要な児童生徒に対する支援のあり方に関する研究」の中間報告会がAPUにて開かれることになりました。

2016年6月8日(水) 13:00-16:30 

詳細は
http://www.apu.ac.jp/rcaps/rcrcmc/events.html/


別府市の全小中学校を対象に行ったアンケート調査結果と考察が主な報告内容になります。基調講演がメインの講座ですので、発表は15分程度の枠のため、概要のみになるかとは思いますが、ご興味ある方は是非ご参加お願いいたします。参加費、参加申し込み共に不要です。

進学を控えて

「Mちゃん、合同新聞に載っていたね」と連絡すると、とても嬉しそうに「はい!」。4月には、べぷはちさんのお花見でも、チームを引っ張って、立派な演舞を披露してくれました。








今春中3になったMちゃん、最近は、会えば進路の話題が多いです。おしゃべりは、すっかり上達したけれど、学校での勉強はまだまだしんどいといいます。Mちゃんは、私立の中高一貫校に通っているので、公立高校進学の情報収集は自力でしないといけないようで、それもまた、大変なようです。日本の高校へ進学するか、英語圏の高校へ進学するか、まだ迷っているようです。


本人が一番納得できる進路選択をと思いますが、一般的に収集できる情報はシェアできますが、学校外部の人間なので、Mちゃんの校内での評価から具体的にどんな選択肢があるのか等、私にはわからないことが多く、もどかしいです。

2016年5月21日土曜日

体育祭

別府市の中学校で、体育祭が開かれました。Yちゃんから、「土曜日、ひまですか?」「どうしたの?」「体育祭です」そんなメールが届いて、きっと見に来てほしいんだと、時間を作ってちょっとだけですが、応援に行ってきました。転入してすぐ、おじかがあり、クラス対抗で長縄をしたのを思い出しました。あの頃は、ひっかかるのが怖くて、長縄に参加できなかったYちゃん。体育といえば、跳び箱や、逆立ち、後転など、初めてのこととなると、怖がって、見学していたYちゃん。

今日の体育祭では、クラスメイトと一緒に、笑顔で飛んでいました。こちらに気がついて、恥ずかしそうに、小さく手を振ってくれました。もしかしたら、人より、慎重で、色んなことに勇気のいるYちゃんですが、ひとつひとつのチャレンジをがんばってやってきてるんだなって、じんときました。

2016年5月17日火曜日

校長先生のリーダーシップ

今学期日本語支援に入り始めた中学校では、校長先生が、外国から転入したTくんの教育について、学校全体に目標とビジョンを示しておられます。

また、Tくん受け入れを学校にとってプラスの機会と捉え、国際理解教育、多文化共生できる生徒を育てようという空気を作っておられます。

保護者との連絡方法の工夫(学校文書をメールで送信し、通訳ソフトを活用してもらう)、日本語指導の環境整備(いろはに依頼)、担任を孤立させずチームで支える(学年主任が窓口)など、気が付いたことは先延ばしにせずに対策を講じるという、素晴らしいリーダーシップを発揮しておられます。

こうした管理職の方の工夫と応援で、子どもたちは元気に楽しく学校生活を送ることができるのだということを、感じています。


災害時通訳ボランティア募集

日頃からお世話になっている別府インターナショナルプラザ(BIP)さんが、災害対策ネットワーク(BIRD)を立ち上げました。以下、詳細になります。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

Interpreters-in-Aid at Disasters(BIAD)

別府インターナショナルプラザ(BIP)では、今回の震災を受け、外国人のための災害対策ネットワーク(BIAD)を立ち上げることになりました。そこで、災害時にボランティア通訳としてご協力頂ける方を募集しています。実際に災害が起こった時、それぞれご登録頂いた皆さんの家の近くの避難所(学校や公民館)に行って頂き、通訳サポートをして頂きたいと考えています。英語、韓国語、中国語、タイ語等、対応可能な方を広く募集しています。今後は別府市と連携し、災害時における対応の講習会(自由参加)なども開催していく予定です。
ご登録頂ける方は、お名前、ご住所、お電話番号、何語の対応可能かを、加えて、学生さんは卒業年月日を下記までご連絡下さい。 

Beppu International Plaza established a volunteer group of interpreters-in-aid at disasters. At the last terrible earthquake, we found the necessity of people who can help international residents as well as visitors.
 "Beppu Interpreters-in-Aid at Disasters (BIAD)" is to help international people living or staying in the city with interpreting at the nearest evacuation shelter from your house in case of disaster. Now, we are inviting people to join us, and you are more than welcome!!
To register, contact below with your name, address, phone number, language you can speak, and if you are a student, the year of graduation.

Tel: 070-6595-4466
BIAD of Beppu International Plaza, 
Tomoko Ko
別府インターナショナルプラザ
災害対策担当:神 智子

2016年5月15日日曜日

ベビーカー・ベビーバス探しています

日本語教室とは直接関係ないものですが、新生児用のベビーカーとベビーバスを探しています。日本語教室に通うタジキスタンからの男の子に、可愛い妹ちゃんが産まれました!ご両親とも、日本語は話せないので、日本での出産、育児は、文化も違い、色々大変そうです。車もないので、お買い得な赤ちゃんグッズを探しにいくのも大変そうです。

9月の帰国まででいいので、ベビーカー・ベビーバスがあれば、貸していただけると助かります。新生児用のお下がり等も助かると思います。よろしくお願いいたします。

立山
mkidsiroha@gmail.com

⇒無事に、見つかりました!思い出のつまった品だと思います。さらに新しい思い出ができますように。

2016年5月13日金曜日

低学年の日本語教室

今日は1、2年生日本語教室の初日でした。プレスクールにいたこどもたちもいます。昼休みのあとの5時間目で、外遊びから戻ったばかりで、汗でシャワーを浴びたような子どもたち、笑顔がキラキラ。日本語でコミュニケーションとるのはまだ難しいですが、学校生活にはすっかり慣れているようでホッとしました。

1名を除き、こどもたちは夏に帰国を控えています。そしてみな低学年です。おそらく私が担当できる時間は10コマ程度。限られた時間数でこの日本語教室が目指すべきものはなんでしょう・・・

絵カードを見せて、ひらがなのカードで単語を作る練習をしました。例えば、椅子の絵を見せて、「い」「す」のひらがなカードを探して読む、という練習です。

挙手していいとなると、はい!はい!はい!ものすごい勢いで手が上がりますが、あててみると、「わかりません!」(笑) 在籍学級では見られないことだと支援の先生から聞きました。

日本語教室は、思い切り手を挙げて、思い切り間違えても大丈夫な場所であるようです。まずは、日本語を学ぶことを通して、いきいき発表できる場所になればと思います。



2016年5月2日月曜日

助成金

活動にあたり、助成金を申請していました。昨年度は、別府市文化国際課さんからの助成金にお世話になりましたが、留学生が活動の主体であることという条件があり、日本語教師による日本語指導を中心とするいろはの活動にはそぐわない面がありました。

今年度は、おおいた国際交流プラザさんを通して、地域国際交流団体等活動活性化補助金を受けることになりました。これで、教科書や教材費、交通費を捻出することができることも嬉しいですが、なにより、社会的な信頼を得た活動であるということが示せることが嬉しいです。ただし、この助成金は毎年の申請で、審査もあり、また、3年以上継続して受けることができません。

「教育」の分野で、しかも、外国ルーツの子どもたち支援で、自活していけるのか、自活していくべきなのか。長期的な視野で、活動がどうあるべきか、念頭におきながら・・・

来週、iichikoグランシアタで助成金交付式があります。いろはからは、日本語教師2名と、別府大学留学生1名、APU国内学生1名で参加予定です。他の団体さんとの意見交換が楽しみです。


感謝

おかげ様で、今学期の日本語支援体制が、なんとか、決まりました。小学校3校、中学校2校、計5校11名を、週1~2回ではありますが、4名と大学生で担当します。実際は、他にも気になる子どもたちの存在を耳にしているのですが、現時点ではこれが精いっぱいです。また、ボランティア活動の限界もあると思っているので、すべての日本語指導が必要な子どもたちにあたりまえに支援が行き届くよう、公的枠組み作りに向けての活動にも力を注ぎたいと思います。

このサイトを見て、お力を貸してくださるという心強いご連絡も届き、感謝の気持ちでいっぱいです。よいことも、困っていることも、情報を発信していくことで、支援の幅が広がっていくことを実感しています。

具体的には、この2週間でこんなにたくさんのありがたいご連絡が届きました。

・学校内での日本語指導に入ってもいいです
・子ども同士の交流活動でできることはありませんか
・地域での生涯学習教室で協働できることがあれば
・公民館で放課後、日本語支援できます

決して、いろはだけではできないことを、色んなバックグラウンドの皆さんのアイディアと力を合わせたら、いろんなことができるんじゃないかと、元気をもらっています。

どうぞ、これからも、ご連絡お待ちしています。つい、目の前のことにいっぱいいっぱいになりそうですが、みなさん、これからも力を貸してください!



2016年4月21日木曜日

急募

本日、別府市内の中学校からご相談があり、中1(母語英語)ゼロ初級の生徒の日本語指導ができる方を急募しています。週1、1コマ(50分)~で構いません。テキストは『こどものにほんご1』マンツーマンでの指導なので、初級指導経験のある方であれば大丈夫な内容かと思います。天災の最中に大変恐縮ですが、ご興味のある方、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。

立山
mkidsiroha@gmail.com

別府市災害緊急情報

別府市が、災害緊急情報を日英で発信しています。

http://www.city.beppu.oita.jp/04bousai/kinkyu_index.html


昨日、アフガニスタンからのSちゃんのママに会いに行ってきました。小学校の体育館で夜を過ごしているそうです。会いに行った時も、建物内に入るのが怖いといって、駐車場にレジャーシートを敷いて、子どもたちを遊ばせていました。どうやったら地震が終わったというのがわかるのか、今夜も避難所に行ったほうがいいのか、ニュースではいつまで続くといっているのか、真剣なまなざしで、色々な質問をされました。地震の経験が少ない国の人たちの不安は、想像以上なものだと思いました。

週明けの大学での授業では、留学生も週末を大学の体育館で過ごしたとのこと。授業中にも震度4の地震に見舞われました。苦笑いで「大丈夫です」とみな言っていましたが、心身共に、疲れているように見えました。

地元の人たちの不安はもちろんですが、外国からの方たちの不安もまた大きいものだと感じています。微力ですが、FBで必要な情報をシェアするよう心がけ、いつでも連絡とれるよう、少しでも不安を払拭できるようにと思います。

多言語コールセンター

「緊急通訳ダイヤル(多言語コールセンター)」
訪日や在住の外国の方向けのサービスです。周りにお困りの方がいたらお知らせしてあげてください。
【To international visitors staying in Kumamoto and Oita ,Japan】
To help your communication in the evacuation area, free interpretation telephone service covered with 10 languages has began.
Free interpretation number : 092-687-5137
When you need help, please ask any Japanese people around you to call here.
Languages covered : English, Chinese(Beijing), Korean, Thai, Vietnamese, Indonesian, Portuguese, Spanish, French, Russian.
Available time : 24hours (Sometimes, a phone call might not be easily connected because of the time.)
Please be with a Japanese person when you call.
This service has began since on 17th, April.
This service provided by BeBorn Co., Ltd in Fukuoka prefecture.

2016年4月18日月曜日

日本語指導必要な子の支援強化、有識者会議提言

文部科学省の有識者会議で、今後の教育支援について、地域の拠点となる学校に専任教員を置く体制作りや、教員の研修、高校入試の際の受け入れ枠の拡大などを盛り込んだ提言をまとめまたそうです。

TBSニュース
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2753309.html


国が指針を示していくことは、時間はかかるかもしれませんが、地方の行政の風向きに大きく影響するでしょう。行政による支援が今後充実し、いろはの活動は必要ないよ、という日がくればいいなと思います。それまでは、目の前の子どもたちと一緒に、コツコツと日々を重ねていこうと思います。

2016年4月16日土曜日

地震

昨日からの地震、別府の外国からの知り合いのご家族と安否確認しています。不安でアリーナや市役所に避難しているご家族もいらっしゃいます。地震速報が日本語で理解できず、私たち以上に不安かもしれません。これ以上何事もなく過ぎるよう祈ることしかできません。

2016年4月15日金曜日

学校に行きたくないです

学期はじめになると、こんなメールが届くことがあります・・・
「学校に行きたくないです」
「どうして」と尋ねても、「わかりません」
聞いてみると、明日は遠足なのだそうです。
遠足や、昼休みがつらいのは、寄り添える友だちがいないと感じているということなのでしょうか。
Yちゃんの中学校の先生たちは親身になって、Yちゃんのことを気遣ってくれています。誰がいじわるをするわけでもないのですが、友だちに心を開けないままなのでしょうか。

来日して2年半、初めて春休みに、里帰りしたYちゃん。春休み明けが心配ではありました。私はYちゃんの学校支援に入っているわけでもなく、カウンセリングの知識があるわけでもなく、ただ、Yちゃんの弱音を聞く役しかできません。背中を押したほうがいいのか、がんばらなくてもいいって言ったらいいのか。

つい、話をそらしてしまいました。もうすぐGWだね、って。一緒に、いるか島に行く約束をしました。ゆっくり、Yちゃんの気持ちを聞いてみようと思います。色々吐き出せたら、一歩踏み出せるかな・・・

いろはの活動をしていて思うのは、子どもたちが必要としているのは日本語はあくまでツールでしかなく、その先にあるそばにいる「誰か」と繋がりたいという思いに寄り添って、それが叶うためのサポートをすることなのかもしれません。

2016年4月14日木曜日

初日

今日は、Eちゃん日本語支援、初日でした。午前中は一斉学力テストということで、3時間、取り出して一緒に過ごすことが出来ました。まず、日本語レベルチェックをして、休憩をはさんで、色々おしゃべりできました。最初はお互いに緊張していたけれど、10歳のあどけないEちゃん、家族のこと、来日前のこと、来日してからのこと、自分の国と日本の学校の違いなど、たくさん教えてくれました。動物が好き、獣医さんになるの、と言っていました。まだほとんど日本語がわからないのに、犬、猫、魚、獣医という言葉はばっちり知っていました。

休憩をはさんで、『日本語学級1』をやり進めました。これまで、校長先生が時間を見つけて日本語を教えてくださっていたとのこと、ひらがな清音の読み書きができ、知っているフレーズもあり、一気に13課まで進み、ひらがなが読めるので、メインに利用する『こどものにほんご1』にも少し入ることができました。宿題がほしいというので、ごっそりカタカナの自習できるプリントを渡しました。「自分の国にいるときは、トイレに掛け算の表を張っていたの。お客様がくると笑われるんだけど」と言ったので、カタカナ表ほしい?と聞くと、ほしいというので、トイレに張ってみて、とカラーの絵付きのポスターをプレゼントしました。嬉しそうに名前を書きこんでいました。

「日本語を覚えてほしいと、お父さんがいうから」、日本語をがんばるのだそうです。こどもの「がんばる」理由は、好きな人を喜ばせたいというのが大きいんでしょうか。がんばるといっているEちゃん、がんばってサポートしたいと思います。


2016年4月8日金曜日

担任としてできること

新学期からJちゃんを担任することになった先生と、新年度の日本語教室について初めてお話しました。色々お話する中で、「担任としてできる支援はなんでしょう」と聞かれ、電話口ということもあり、クラスメイトの意識、態度を育むこと、自立学習のための辞書活用、教科書のルビふりなど、思いつくままにお話し、電話を切りました。気の利いた答えができず、落ち込んでいます。何気なくされた質問なのでしょうが、先生の質問が頭を離れず、その答えについて考えています。

これまで、言葉の通じないこどもを担任することになった先生たちの「どうしたらいい?」の気持ちにも多く出会ってきました。その「どうしたら」に対して、子どもを一時的な滞在ということで、お客様扱い、「このくらいできたらいいかな」と低い期待感を持って接する先生、その逆に、「あなたならできるよ」と高い期待を持って引き上げようと接していた先生、どちらのタイプの先生にも出会ってきたように思います。

後者の先生のクラスの雰囲気、こどもの伸びは、先生の高い期待感と比例していたように思います。こどもは、期待にこたえようとがんばるものなのかもしれません。

とても抽象的な答えかもしれませんが、まず、子どもに対して高い期待感を持つこと、その上で、具体的な配慮や工夫が活きるのかもしれません。

支援の方法を真摯に問いかける先生のクラスになったJちゃん、きっと、伸びると思います。