2016年11月23日水曜日

手を挙げるということ

先日、Eちゃんのクラスで算数の公開研究授業が行われました。担任の先生がEちゃんに聞きました。「たくさん先生たちが見に来るけれど、どうする?一緒に授業受ける?別室で日本語の勉強でもいいよ」Eちゃんは、とても悩んでる様子でしたが、出した答えは「教室でみんなと一緒に算数の勉強する」

普段は教室から取り出しての日本語指導をさせてもらっていますが、その日は、Eちゃんの隣で通訳をすることに。

内容は、台形の面積を工夫して考えようというもの。まず個人個人でアイディアを出し、クラスメイトにそのアイディアを紹介し合うというもの。クラスメイトとアイディアを紹介し合ってみたら、Eちゃんのアイディアは、どうもクラスで一人だけだったようで、お友達から「Eちゃんの考え方、すごくいいね!」の声多数。隣にいて、Eちゃんの嬉しい気持ちと自信が伝わってきました。

授業の終盤、自分のアイディアを発表する時間。普段は挙手することのないEちゃん。隣の席の女の子が、Eちゃんの手を一生懸命挙げさせようと応援していました。「先生、困ったら助けてくれる?・・・がんばる」とEちゃん。クラスのみんな、手を挙げているEちゃんの姿にびっくりした様子。図を書いてジェスチャーだけでの発表でしたが、手を挙げたこと、みんなの前で自分の考えを紹介したこと、みんながすごいねと拍手してくれたこと・・・どれだけEちゃんにとって嬉しい出来事だったか、言葉では書き尽くせません。

これからも小さな自信をたくさん重ねて、伸びていってほしいと心から願います。

2016年11月19日土曜日

別府市に多言語支援センター設置

4月の熊本地震を教訓に、別府市は災害時に外国語で防災情報等を発信する「多言語支援センター」を市役所に設置しました。べぷはちさんのボランティアでの支援ネットワーク構築に始まり、ボランティア登録者91名、今回の調印式で、公設民営の形になり、より安定した支援ができるのではないでしょうか。

実際、地震の時は、個人的にも保護者の方々から色々と相談を受けました。「いつ地震は終わるのか」「いつまで避難所にいたらいいのか」「大分県を出て避難したほうがいいのか」特に、地震の起こらない国からの方たちにとっては、それだけでも不安な上に、欲しい情報が言葉の壁で受け取れないという現況を目の当たりにしました。

今回の支援センターが必要とされるような災害がないのが一番ですが、もしもの時にしっかり機能するよう、日頃からネットワークを大切にしなければと改めて思いました。