2015年11月24日火曜日

「子どもの日本語教育研究会」参加

東京都杉並区第八小学校で開催されたフォーラム「子どもの日本語教育研究会」に出席してきました。通常、研究会というと、「研究者」を主な対象とし、大学等で行われる場合が一般的ですが、今回の会は、子どもたちのフィールドである小学校で開催され、参加者は「行政」「学校現場」「地域」「大学機関」様々な立場で子どもの日本語支援に関わる人たちであり、それぞれの立場からの課題を持ち寄り、その課題解決に向けての具体的なアクションを検討し、共有する場となりました。各都道府県の子どもの日本語指導の状況は様々ですが、こうした「実践」と「研究」をする人たちのコミュニティーがあれば、それぞれの地域の取り組みや課題を発信したり、情報交換することができ、また、「行政」へその声を届ける力も強くなるでしょう。現場で、目の前の子どもたちと共に汗を流していくことが一番大切であることは言うまでもありませんが、それだけでは、日本語指導を必要としている子どもたちを取り巻く教育環境は改善していかないことを感じています。特に、大分のような日本語指導の必要な子どもたちが散在して在籍している地域ではことさらです。今回のフォーラムは、全国的な日本語指導の体制づくりの、キックオフ的な非常に意義のある会だったと思います。産声をあげたばかりのこのコミュニティーが、今後たくましく成長していくことを期待しています。



2015年11月18日水曜日

プレスクールのご案内

プレスクールのご案内

来春4月に新一年生になる外国からの子どもたちを対象に、プレスクールを開催します。


対象:2016年4月に小学校に入学予定の日本語支援の必要なお子さん

日程: 2016年2月6日、13日、20日、27日、3月5日、12日
     全6回、すべて土曜日

時間:10:00~11:30

場所:別府市の公民館(詳細は後日お知らせします)

内容:小学校で使われる語彙や、教室でよく使われる会話、ひらがな/カタカナの読み書き等

お問合せ/申し込み:立山まで
              mkidsiroha@gmail.com
              080-2720-5151


※各幼稚園、保育園等に、文書にてご案内いたします!

2015年11月17日火曜日

西日本新聞寄稿

西日本新聞に日本語支援に関する記事が取り上げられました!ほおっておけない社会問題として、少しずつ認識され始めていると思います。

オンライン版

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/oita/article/207495


あなたが、自分の意思とは関係なく、日本語が通じない見知らぬ国で暮らすことになった場合をちょっと想像してみてください。不安でいっぱいになりませんか。
別府市は、2000年の立命館アジア太平洋大学(APU)開学以来、外国人留学生の受け入れ、支援に積極的に取り組むことによって、留学生が住みやすく活動しやすい街づくりを進めてきました。
 しかし一方で限定された取り組みとなっているのが、両親の留学や就労などで来日することになった子どもたちへの支援です。両親やそのどちらかが外国出身者という外国にルーツを持つ子どもたち。中でも日本語指導が必要な児童、生徒に対する支援は限定的です。このような子どもたちは自分の意思で来日する留学生と違い、突然日本語しか通じない学校に入れられる場合が多いのです。
   ◇     ◇
 この問題に関心を持つようになったのは、私の娘が別府市立の小学校に入学したことがきっかけでした。この小学校にはこのような児童、生徒が比較的多く在籍しています。第2言語である日本語を日常的に使うことが多く、生活言語としての日本語は比較的容易に習得していきます。ところが、教科学習に必要な日本語、つまり学習言語としての日本語となるとなかなか習得が進まないため、学校で勉強についていくことが困難となります。
 また彼らの多くは、第1言語である母語が発達途上であるにもかかわらず、日本語の使用が急増することから、母語能力を急速に喪失してしまいます。最悪の場合、母語も日本語も読み書きが十分にできるレベルにまで到達させることができません。
   ◇     ◇
こうした問題に対応するため、今年6月、私自身を含めたAPU教員が中心となって研究プロジェクトを立ち上げました。
 このプロジェクトでは、別府市における日本語指導が必要な児童、生徒の支援の現状と課題を把握し、他の自治体の先進事例も参考にして、一人一人に応じたきめ細かい、持続可能な支援ができる仕組みを市に提案することを目指しています。
 国際化に伴って移動するのは大人だけではなく、子どももそうです。APUがある別府市では外国人留学生の存在に注目が集まりがちですが、外国にルーツを持つ子どもたちが不安や問題を抱えながら、日々を送っている現状を直視し、地域が一体となって彼らを支援していく必要があるのではないでしょうか。
    ◆    ◆
=2015/11/15付 西日本新聞朝刊=

2015年11月13日金曜日

多文化中高生交流会

多文化中高生交流会
 
国や言葉、年齢がちがっても、気持ちがわかる仲間をたくさん
くりましょう!

交流会は12時までですが、スタッフは13時まで会場にいます。
交流会のあとでも、相談したいことがあれば言ってね。
宿題でわからないところがあれば、持ってきてもいいですよ!
いっしょに考えましょう。

日時(にちじ) 11月22日(日) 9:30~12:00
場所(ばしょ) ホルトホール 401会議室
       (ホルトホールは、大分駅の上野の森口(南口)を
          出てすぐです)

***お問い合わせや参加の連絡はこちらまで***
℡: 090-5085-9860(足立(あだち)) 
E-mail esd.ws.oita@gmail.com

【関係者の皆様へのお願い】
※引率の方へ  学校の先生等のご参加、支援者の方のご参加、歓迎します!
   子どもが中心の会なので、事前にご一報いただけると助かります。
※見学をご希望の方へ  大人だけの見学ご希望の場合は、必ず事前に参加の目的等ご連絡ください。
※運営協力者募集中。継続的に関われる人、運営を通して大分県の在日外国人教育の推進に関わりたい人。
詳しくはお問い合わせください。

進学先

初めて教育相談員として出会ったソロモンからのMちゃん、小6だったのが、現在中2に。中学の部活でよさこいソーランをがんばっていて、Beppuダンスフェスタで立派な舞いを見せてくれました!!ソロモンは元々、シンシン(歌や踊り)が日常の一部のようで、そんなMちゃんのよさこいは本当にイキイキ!!

Mちゃんとアイスを食べながら、高校進学の話題に。「Mちゃんは、M高校に進むん?」「う~~ん」

元々、なぜ公立小から私立中を選んだかといえば、M中は中高一貫なので、高校受験で日本語の壁にぶつからずに、エスカレーター式に進学し易いのではというのが大きな理由だったので、きっと迷わずM高校に行くのだろうと思いこんでいました。

Mちゃんが「う~ん」と言った理由は...今でも日本語での授業についていくのが大変なのに、高校の授業についていく自信がない、でも、別府にインターナショナルスクールなどもない。おうちの親戚のいるオーストラリアの高校に進学したほうが英語だからいいかもしれない、と。でも、お父さんのいる別府にいたい、と。

大分のI高校にはAPUコースがあること、別府のS高校には英語コースがあることを話すと、全く初耳だったようで。Mちゃんが通うM中としては、そのまま一貫高校に進学してもらいたいだろうから、他の高校への積極的な進路案内はないのかもしれません。

どの高校に進学するか、少なくとも、情報を集めて、本人が納得するものを自分で選択させてあげたいと思いました。Mちゃんのお父さんとお話しする機会を作りたいな・・・ 高校のパンフレットも収集しておこうっと!

2015年11月10日火曜日

Hearful WAVE

外国からの子どもたちには、3つの壁があるといいます。言語の壁、心の壁、進学の壁。

大分市のフリースクール、Heartful WAVEさんの噂を聞き、なにか、これらの壁を乗り越えるための活路が見つかるかもしれない、という気持ちで訪問しました。小人数制で、一人一人の個性に応じた個別のサポート、そして、基本的に決まり事はなく、その分「自分で」考える責任を学んでいるようでした。そして、ここでなら、母国とは異なる学習習慣や言葉の壁におびえることなく、自分を活かしながら高校卒業資格が取れるんじゃないかと思います。

恥ずかしながら、フリースクールのこと自体、ほとんど知らなかった私。代表の佐伯さんの熱意や行動力に、世の中を変えることができそうなエネルギーを感じました。こうした、小さな学校の大きな挑戦を、もっと多くの人たちに知ってほしいと思いました。

ハートフルウェーブ
http://hearfulwaveoita.jimdo.com