2023年5月29日月曜日

図書室という故郷

 中学校での取り出し日本語の授業、図書室でしています。いつもそっと、司書の先生が見守ってくれている環境です。さりげない心遣いがあたたかいです。

今月はあじさいまつり、たくさん本を読んでもらうために、司書の先生や図書委員のみなさんは工夫しています。その一つ、読書ビンゴ。いろいろなジャンルが書かれたビンゴ、読んだら埋めていって、ビンゴになるとプレゼント(+1券やしおり)がもらえます。よく見ると、英語バージョンのビンゴ用紙が!

他にも、多言語・多文化に関する図書を集めてコーナーをつくってくれたり。(周りの子たちに関心を持ってもらうきっかけづくりに)

日本語を学ぶ子たちが読みたくなるような本をリサーチしてくれたり、リクエストを聞いてくれたり

そっと、言葉がなくてもコミュニケーションできるゲームを持って来てくれたり

昨年度、在籍学級になかなかなじめず、いつも図書室にいたKくんにとって、ここは、なくてはならないあたたかい場所だったのだと思います。今では在籍学級にしっかり居場所ができたKくん、図書室はきっと・・・校内の小さな故郷かもだね。


2023年5月26日金曜日

オノマトペ

 ここ最近、猿の目撃情報多発。日本語教室の子たちも、帰り道に猿を見たよ!と。

学校では猿と遭遇しても目と目を合わせないことを指導しています。

そこで急遽、いろいろな「見る」の言葉と動作で、猿にやっちゃいけないことを確認しました。

じーっと見る ×

じろじろ見る ×

目を合わせる ×

そっと見る  △

ちらっと見る △

きょろきょろ見る △

「見る」クイズ(動作と文をマッチ)をしたら、楽しかったようで、オノマトペにすごく興味を持ったようです(笑)今度は、笑う、泣く、怒る、歩く、話す・・・バージョンでクイズしてみようね!


2023年5月5日金曜日

「恋しい」

 日本語教室に持っていくタブレット、こどもたちは調べものや辞書としてよく使います。ふと、google翻訳のアプリの検索履歴が目に留まりました。

” I miss Indonesia."

Nちゃん、自分の気持ちを日本語でなんというのかを知りたかったのかな

誰かに言うというわけでもなく、ただ検索したかったのかな

住み慣れた国のことが恋しい、とても当たり前の感情のはずなのに、それを日本語でどう表現したらいいかを知りたかったということに、胸がきゅっとしました。

今月はNちゃん、長崎に修学旅行です。恋しい気持ちを忘れるくらいの、楽しい思い出ができるよう、準備のサポートしたいと思いました。

ゴールデンウイーク





私:「(月曜の授業で)日曜日は何をしましたか。」

Cちゃん:「ずっと家にいました。」

Cちゃんは、お父さんお母さんが忙しくて、休みの日は家で過ごすことが多いそうです。大分にある遊園地や水族館などの名前を言っても、聞いたこともない、と言います。ゴールデンウイークも、どこにも行く予定がないと。

私:「みんなでザリガニ釣り行こうか?」

Cちゃん:「ぜったい行くーーーー!!!」

小学校と中学校の日本語教室の子たちに声をかけたら、なんと、ザリガニ公園に11人全員集合~

ザリガニ釣りをしたり、おにごっこをしたり、バドミントンをしたり・・・みんなそれぞれにいい顔をして遊んでいました。

外国から来たこの子たちには、この町におじいちゃんおばあちゃんがいるとか、近所の仲良しの子がいるとか・・・社会的つながりが希薄だということは否めません。学校・おうち以外に、外の世界につながる機会がいろいろ増えるといいなと思います。社会参加の機会を見つけて繋ぐ人でありたいのと、私のような身近におっせかいを焼く人がふえるといいなと思います。


ちなみに、ナイジェリア、インドネシア、ベトナムの子たちによると、お国ではザリガニはごちそうなのだそうです。持って帰って食べる?と聞くと、ちょっと考えて、食べないで大事にするんだそうです!