2016年11月23日水曜日

手を挙げるということ

先日、Eちゃんのクラスで算数の公開研究授業が行われました。担任の先生がEちゃんに聞きました。「たくさん先生たちが見に来るけれど、どうする?一緒に授業受ける?別室で日本語の勉強でもいいよ」Eちゃんは、とても悩んでる様子でしたが、出した答えは「教室でみんなと一緒に算数の勉強する」

普段は教室から取り出しての日本語指導をさせてもらっていますが、その日は、Eちゃんの隣で通訳をすることに。

内容は、台形の面積を工夫して考えようというもの。まず個人個人でアイディアを出し、クラスメイトにそのアイディアを紹介し合うというもの。クラスメイトとアイディアを紹介し合ってみたら、Eちゃんのアイディアは、どうもクラスで一人だけだったようで、お友達から「Eちゃんの考え方、すごくいいね!」の声多数。隣にいて、Eちゃんの嬉しい気持ちと自信が伝わってきました。

授業の終盤、自分のアイディアを発表する時間。普段は挙手することのないEちゃん。隣の席の女の子が、Eちゃんの手を一生懸命挙げさせようと応援していました。「先生、困ったら助けてくれる?・・・がんばる」とEちゃん。クラスのみんな、手を挙げているEちゃんの姿にびっくりした様子。図を書いてジェスチャーだけでの発表でしたが、手を挙げたこと、みんなの前で自分の考えを紹介したこと、みんながすごいねと拍手してくれたこと・・・どれだけEちゃんにとって嬉しい出来事だったか、言葉では書き尽くせません。

これからも小さな自信をたくさん重ねて、伸びていってほしいと心から願います。