今年度最後の地球っ子わくわく広場、多文化活動日。テーマは「ひなまつり」でした。ちょっぴりおめかし企画で、自分たちの国のお洋服があったら着てきてね、と。ステキなトーンチャイムで「たのしいひなまつり♪」をこどもたちと演奏、歌ってくれた湯布院earth harmonyのナムさん&さよちゃん&あんちゃんは、そろって美しいベトナムのお洋服でした!
初めて親子そろって参加してくれたタジキスタンのAちゃん家族は、手縫いのとても綺麗な衣装でした!
ほかにも、いろいろな国の衣装を持ち寄ってくださり、日本の浴衣や、チャイナドレス、フィリピンの服など、自分の国ではない服を楽しんだり。
今回も小学生たちによる楽しいゲームや制作もりだくさん!わくわくもうすぐ2年目、小学生たちもずいぶんたくましくなってきました。これからもいろんな人たちのアイディアを集めて、すてきな居場所に育っていけたらと思います。
夏からわくわくで始めた「勉強会」。わくわくがスタートして1年、「多文化理解」の活動が中心だったことがずっと気になっており、「勉強会」を始めてみることに。元々、わくわくが生まれる前は、夏休みと冬休みだけ宿題の会を持っていたので、その「元々」を取り入れた形です。
しかし、スタートしてみると、色々課題が続出・・・気兼ねなく参加できるわくわくの流れがあり、来る予定で親御さんが連れてくこれなくなった子、突然やってくる子、手ぶらでくる子・・・20名ほどきたり、5名しか来なかったり、と、先生とのマッチングも、教材の事前準備も困難!
そこで、自力で通える小3~高1までの7名を対象として、担任制にし、事前に参加やテキストを用意することに。本当は勉強会に来たい子、来てほしい子はもっとたくさんいますが、まずはこの7名と一緒にがんばってみようと。
最初は、集中しやすいように教室型のテーブル配置だったのを、コの字型にし、顔をあげればみんなが見えるように。サポーター役の親御さんの子どもたちが来たときも、同じ輪に入ることに。教室型より、いい雰囲気です!
走りながら、軌道修正しながら・・・わくわく勉強会が子どもたちにとって大切な場所になれるよう、地道に続けたいです。
別府には新年度から日本語ゼロで小学校に転入する子たちが3名います。その子たちを対象に4回、就学前日本語教室を開くことになりました。親子で参加してもらうので、子どもたちも安心した表情です。初回は、登校する小学校探検。学校と市教委の方に協力してもらい、一緒にスタンプラリーしながら、学校の中を歩き、日本の小学校のこと、学校での文化や習慣の違いを親御さんに訳してもらいながら、説明。どんな科目があって、何が必要なのか、給食のこと、掃除のこと、上靴のこと、置き傘、トイレ事情などなど・・・母国とは異なることのオンパレード。親御さんを介して母語で説明してくれるので、こどもたちもどんどん質問。
なにも知らないまま言葉も習慣も異なる国で学校生活をスタートさせるよりずっと、こんな風に「予習」できたら、こどもたちは安心できるんじゃないかと思いました。
日本語教室も、親子で参加してもらい、学校ですぐ使えると友だちになれそうなフレーズ、挨拶、日本語にはひらがな、カタカナ、漢字があること、その違いや役割などを親御さんの母語を介して一緒に勉強。時にはことば遊びを親子で対決してもらったり(笑)子どもたち、とてもリラックスしていい顔でした。
日本語のほんの入り口ですが、来日したばかりのこどもたちに完全直接法で教えるより、こうして母語を介して説明できるのは、とても効率がよいなと感じています。
今回、「就学前日本語教室」と名付けてやってみましたが、もう少し呼びやすくてなじみやすい名称に変えたい(笑)今後は、大学生にも力を貸してもらいながら、決まった時期に開催できるようにと思います!
去年の秋、地球っ子わくわく広場でお会いしたSさん。APUの大学院に入学され、トンガにいるお子さんたち4人を日本に呼び寄せたいけれど、いろいろ不安ということでした。そして、いよいよ今学期、小学生の3名が別府市内の小学校に転入。公的サポートの予算の都合で、3名には今年度中は支援がつけられないとのこと。いろはから、日本語教師3名で週3回、ボランティアで取り出し授業に入ることになりました。
シャイで、でも笑顔のたえない3人。兄弟げんかすることもなく、お互いにわからないところは説明し合っていい感じです。日本は寒いでしょう?と聞くと、トンガには冬も雪もないから、今、冬の世界にいるってことがとってもとっても嬉しいの!と(笑)トンガには王様がいるんだよね、ときくと、国王のことを、親より尊敬しているの!だそうです(驚)いろいろなおしゃべりを通して、日本語の勉強だけでなく、お互いの国のことを知り合えたらいいなと思います。
昨年度に引き続き、大分県の国際交流団体等活動活性化事業補助金を受けることが決まりました!今年度は、大分県内で在住外国人との交流支援事業をしている団体7つに補助金が交付されることになりました。大分県からこのいろはの活動を応援してもらっているということ、嬉しいのと、責任を感じます。これまでは学校内での日本語支援に留まっていたのですが、今年度から校外での活動も加わり、チャレンジの1年になりそうです。
先週、中学校の校長先生を通して、中国からの中3のRくんに出会いました。来日してやがて1年になるRくんですが、日本語指導が入っていないということもあり、日本語がわからず、授業もわからず、高校進学をひかえて、学校側もなんとかしてあげたいということで、相談を受けました。
留学生に通訳をしてもらいながら、1時間、Rくんと担任の先生にいろいろお話を聞いてきました。Rくんは、授業がわからない、わかりたい。そのためにも日本語を勉強したい。そこの部分をはっきり確認できました。
まず、夏休み中に、日本語支援ができればと思います。Rくんは中国語版の『みんなの日本語』を持っているようなので、まずこれを使って学習を進めてみてはと思います。
夏休みに数回でも構いませんので、お手伝いできる方、ご連絡いただけると助かります!!時間帯、交通費等につきましては、別途お伝えいたします。
今学期日本語支援に入り始めた中学校では、校長先生が、外国から転入したTくんの教育について、学校全体に目標とビジョンを示しておられます。
また、Tくん受け入れを学校にとってプラスの機会と捉え、国際理解教育、多文化共生できる生徒を育てようという空気を作っておられます。
保護者との連絡方法の工夫(学校文書をメールで送信し、通訳ソフトを活用してもらう)、日本語指導の環境整備(いろはに依頼)、担任を孤立させずチームで支える(学年主任が窓口)など、気が付いたことは先延ばしにせずに対策を講じるという、素晴らしいリーダーシップを発揮しておられます。
こうした管理職の方の工夫と応援で、子どもたちは元気に楽しく学校生活を送ることができるのだということを、感じています。
活動にあたり、助成金を申請していました。昨年度は、別府市文化国際課さんからの助成金にお世話になりましたが、留学生が活動の主体であることという条件があり、日本語教師による日本語指導を中心とするいろはの活動にはそぐわない面がありました。
今年度は、おおいた国際交流プラザさんを通して、地域国際交流団体等活動活性化補助金を受けることになりました。これで、教科書や教材費、交通費を捻出することができることも嬉しいですが、なにより、社会的な信頼を得た活動であるということが示せることが嬉しいです。ただし、この助成金は毎年の申請で、審査もあり、また、3年以上継続して受けることができません。
「教育」の分野で、しかも、外国ルーツの子どもたち支援で、自活していけるのか、自活していくべきなのか。長期的な視野で、活動がどうあるべきか、念頭におきながら・・・
来週、iichikoグランシアタで助成金交付式があります。いろはからは、日本語教師2名と、別府大学留学生1名、APU国内学生1名で参加予定です。他の団体さんとの意見交換が楽しみです。
今日は、APUへ行ってきました。日本語を教えるサークルを立ち上げようとしている学生さんとお会いするためです。大学生の可能性と、チャレンジ精神、エネルギーに感動しました。
別府のひとつの特徴として、大学院生や教職員の同伴家族として来日するこどもたちが多いということがあります。こうした一時滞在のこどもたちへの日本語支援と、大学生の力を繋げられないかと考えています。
アンケート調査の結果、別府では定住するこどもたちの割合が増えてきており、一時滞在のこどもたちと支援期間や内容を分けるべきなのか、考えています。現時点では、支援できる側の数の関係もあり、優先順位をつけざるを得ないので、定住するこどもたちへの支援を優先させています。
優先順位が下がってしまうこどもたちへの支援という課題、日本語を教えたいという大学生のニーズにうまくマッチングできないでしょうか。大学生にとっても、インセンティブがなければ活動は継続しないでしょう。お互いにプラスになるような仕組みができるといいのですが・・・知恵をしぼっています。
あさっては、小中学校の始業式です。新担任も決定し、日本語支援体制についての具体的な連絡が入り始めています。
新年度は
小学校3校(対象児童9名)
中学校1校(対象生徒1名)
日本語教師4名で、日本語指導に入ることになりそうです。
本当は、他にも支援に繋げたいこどもたちはいるの
ですが、できる範囲で少しずつ、担当するこどもたちひとりひとりをしっかり伸ばし、伴走していけるよう着実な活動が出来ればと思います。
私事ですが、娘の同級生にも、アフガニスタン、キルギス、韓国・・・合わせて4名の外国ルーツのこどもたちがいます。うちひとりは親友と呼べるほど、娘と一緒によく遊び、よくケンカもします。娘にとっては、多文化共生という難しい言葉ではなく、目の前にあるごく普通の日常なんですね。
小学6年生のIちゃんとは、日本語教師3名でシフトを組み、現在週3回の取り出し授業を行っています。来日して7か月程ですが、レベルチェックの結果、ゼロ初級から指導することになりました。学校での生活には慣れ、友だちとコミュニケーションもとれるようにはなっているようですが、ひらがなやカタカナの読みも、清音以外はあやふやな部分が多く、耳で聞いた音をほとんど文字化できず、基礎的な文法は全く理解できていない状態でした(例えば、見ますの否定形が見ませんという形ではなく、「見る、ちがう」という風に表現している)漢字圏の出身なので、共通する意味の漢字が多く、理解できていると思われがちですが、意味が異なる語彙も多く、たとえば、「山」「田」などの小1の漢字も、読みとなると全くできない状態です。
日本語初期指導をしながら、いつも念頭に置いているのは、自立して学習できるような力をつけさせること。わからない語彙は、辞書で確認し、自分のノートに書くという習慣は身についてきました。授業も、できるだけ、自力で文を作って、口頭で言ってもらうように意識しています。そして、それを書くということも。
1か月経って、動詞のレパートリーも少しずつ増えてきて、表現できる内容が広がってきました。表情もイキイキしてきたように思います。もっと知りたい!と意欲がもっともっと湧いてくるといいなと思います。
来日してすぐの頃のIちゃんは日本語学習意欲、ゼロ、いやマイナスでした(苦笑)指導したくとも、取りつく島なし、という印象でした。年少者の場合、本人が望んで来日しているわけではないので、(親の都合での来日)日本語を覚えたい!という気持ちをおこすことがカギなんだなぁとIちゃんを見て改めて感じています。
今のIちゃん、いい感じに伸びてきてます。もっと意欲的になれるよう私たちも工夫していきたいです。