2019年2月15日金曜日

サクラ・・・

今年度、別府の子どもたちで高校受験する子たちが5名いました。その内、中3で転入してきた子たち2名、しかも日本語ゼロ初級・・・転入を知ったとき、受験に間に合うのか不安でした。結局1名は12月の時点で、高校進学は困難との親御さんの判断で、帰国。

もう1名から、12月の時点で今年度の受験を見送るという親御さんの判断を聞き、もう一度よく考えたほうがよいのではと、話し合いをお願いしました。浪人することのデメリット、1年間独学で日本語や受験勉強を誰とどうするのか、1年後の日本語のレベル、受験可能であろう具体的な高校など・・・いろいろ話し合った結果、今年度の受験に向かうことに。選択肢はかなり限られていましたが、中学校の先生方が懸命に動いてくださり進学先が決まりました。


もう1名は学齢超過で(母国で中学卒業)日本での所属のない状態での受験。いろいろな方たちのサポートのおかげで、無事に進学先が決まりました。
 
しかし、15、16歳で来日した子どもたち、進学の壁はとても高いということを、しみじみと痛感しました・・・

そして、あと2名は小6での来日。ふたりとも、日本語ゼロの頃に出会い、2年間、初期日本語指導に関わり、その心の変化や、さまざまな壁にぶつかったこと、それらを乗り越えて受験を迎えていること・・・それだけに、志望校に合格してほしいと心から願っていました。


ほぼ同時に、合否の連絡がありました。

ひとりは志望校に合格。
ひとりは志望校に不合格。

ふたりとも推薦入試でした。

合格を聞いた時も涙がこみあげてきましたし、不合格を聞いた時も涙がこみあげてきました・・・

不合格だった子は、本当は行きたかった高校まではレベルが届かず、推薦案件で外国にいたことをプラスにできる内容があったからと悩みに悩んで選んだ高校でした。


現実は厳しい・・・

こどもたちの前に立ちはだかる3つの壁・・・
言葉の壁、制度の壁、進学の壁

大分県にも外国人児童生徒の特別枠が1年でも早くできることを願います。