2017年9月27日水曜日

選択肢

Tくんの中学で、もうすぐ弁論大会があります。Tくんを交えて、国語の先生と話をしました。先生としては、言いたいことを弁論してほしいので、母語でも、日本語でも構わないと。Tくんの答えは躊躇なく、「日本語でやりたいです」。Tくんならきっとそう答えると思っていました。

ゼロから日本語で書きたいというTくんでしたが、色々話し合って、まずは伝えたいことをブレーンストーミングして、英語でいいからとにかくしっかり内容重視で書いてみて、と。2日後、原稿を持ってきてくれたTくん。「選択肢」についてTくんの経験を踏まえての思いのこもった原稿でした。来日して、家にいるときは、ひとりネットの世界に逃げていた頃のこと、そんな自分をいやだと思ったこと、自分には、世界には、たくさんの選択肢があるということ、新しい扉を自分でたたくという選択肢を選んだこと、新しい趣味や、勉強に真剣に取り組み始めるようになって、日々が変わったこと、夜寝るときに感じる充足感のこと、朝目覚めるときの気持ちのこと、そして、クラスのみんなにも色々な選択肢があって、新しい扉をたたいてみてほしいということ・・・

Tくんは、自分の経験から出る主張を、立派に書きあげていました。「変な日本語で人前で話すのはいやだ」と言うTくん。きっとTくんのことだから、たくさん練習して、ユーモアを交えながら、堂々とスピーチしてくれるでしょう! I am very proud of you!