2015年10月15日木曜日

JSL中学高校生のための教科につなげる学習語彙・漢字ドリル


今年の6月に出版された本です。タイトルに惹かれて買っちゃいました。『JSL中学高校生のための教科につなげる学習語彙・漢字ドリル』ココ出版 


初期日本語支援がある程度進むと、生活に必要な日本語ができるようになってきますが、授業や教科書を理解するために必要な学習言語をいかに、身に付けていくかが大きな壁になってきます。特に、非漢字圏の子どもには、漢字の学習語彙は学年が上がるにつれハードルが高く、くじけそうになります。
自宅での自習できる教材がほしいと言っていた中2のYちゃんに、紹介したいと思います。本当は、Yちゃん自身が日々の授業の中での学習語彙を集めながら、Yちゃんの母語訳を付ける自分だけのオリジナル辞書的なものを作っていけたらいいのだけれど。Yちゃんの学校での支援は終わっているので、時々会ってのアドバイス的なことしかできていません。

最近、この手の本(学習言語に注目した本)の出版が増えてきました。学校では、おしゃべりができるようになると(生活言語ができるようになると)、もう日本語ができるから、と誤解してしまう学校、先生たちに出会ってきました。こうした本が増えているということは、「おしゃべりができる=授業がわかる」ではないということが、周知されてきてるのかなと嬉しく思います。