2016年12月2日金曜日

留学生と

普段はマンツーマンの日本語の取り出し授業をしている中3のRくんですが、今日は、中国からの留学生2人を連れていきました。「なにか、質問していいですよ。中国語でいいですよ。」とRくんにいうと、普段は寡黙なRくん、20分ほど、質問が止まりませんでした。後で、何の話をしていたか留学生に尋ねると、大学のこと、日本語の勉強の仕方、大学を選んだ理由、将来の職業、彼女はいるのか・・・など、気になることを率直にたくさん質問していたようです。最後には、連絡先を尋ねていました。Rくんは16歳、留学生は19歳と23歳。少し先を生きているお兄さんたちとの出会い、色々考えるきっかけになったならいいです。日本語を教えるだけの私には、Rくんの悩みや考えを聴き取ることはなかなかできないし、こうして母語を通じて話せる機会は大切なんだなとRくんの嬉しそうな横顔を見ながら思いました。

春に中学を卒業すれば、これから、益々いろいろなことを乗り越えていかなければいけないでしょう。色々な選択肢が増える分、色々なことが自分次第になってくるでしょう。様々な出会いを通して、楽な道へと流れることなく、しっかりと自分で考えて進んでいってほしいなと願います。

2016年11月23日水曜日

手を挙げるということ

先日、Eちゃんのクラスで算数の公開研究授業が行われました。担任の先生がEちゃんに聞きました。「たくさん先生たちが見に来るけれど、どうする?一緒に授業受ける?別室で日本語の勉強でもいいよ」Eちゃんは、とても悩んでる様子でしたが、出した答えは「教室でみんなと一緒に算数の勉強する」

普段は教室から取り出しての日本語指導をさせてもらっていますが、その日は、Eちゃんの隣で通訳をすることに。

内容は、台形の面積を工夫して考えようというもの。まず個人個人でアイディアを出し、クラスメイトにそのアイディアを紹介し合うというもの。クラスメイトとアイディアを紹介し合ってみたら、Eちゃんのアイディアは、どうもクラスで一人だけだったようで、お友達から「Eちゃんの考え方、すごくいいね!」の声多数。隣にいて、Eちゃんの嬉しい気持ちと自信が伝わってきました。

授業の終盤、自分のアイディアを発表する時間。普段は挙手することのないEちゃん。隣の席の女の子が、Eちゃんの手を一生懸命挙げさせようと応援していました。「先生、困ったら助けてくれる?・・・がんばる」とEちゃん。クラスのみんな、手を挙げているEちゃんの姿にびっくりした様子。図を書いてジェスチャーだけでの発表でしたが、手を挙げたこと、みんなの前で自分の考えを紹介したこと、みんながすごいねと拍手してくれたこと・・・どれだけEちゃんにとって嬉しい出来事だったか、言葉では書き尽くせません。

これからも小さな自信をたくさん重ねて、伸びていってほしいと心から願います。

2016年11月19日土曜日

別府市に多言語支援センター設置

4月の熊本地震を教訓に、別府市は災害時に外国語で防災情報等を発信する「多言語支援センター」を市役所に設置しました。べぷはちさんのボランティアでの支援ネットワーク構築に始まり、ボランティア登録者91名、今回の調印式で、公設民営の形になり、より安定した支援ができるのではないでしょうか。

実際、地震の時は、個人的にも保護者の方々から色々と相談を受けました。「いつ地震は終わるのか」「いつまで避難所にいたらいいのか」「大分県を出て避難したほうがいいのか」特に、地震の起こらない国からの方たちにとっては、それだけでも不安な上に、欲しい情報が言葉の壁で受け取れないという現況を目の当たりにしました。

今回の支援センターが必要とされるような災害がないのが一番ですが、もしもの時にしっかり機能するよう、日頃からネットワークを大切にしなければと改めて思いました。

2016年10月28日金曜日

体験談

9月に行われた進路ガイダンス。RちゃんとSくんが、それぞれの体験談を発表してくれました。ふたりの心からの率直な発表・・・沁みました。そして、「自分の体験談が少しでも役に立つなら」と、先輩としての役割を感じ、果たそうとしている姿、立派に成長している姿に・・・感動しました。

Rちゃんの体験談を、このブログで紹介してもいいと快く言ってくれました。Rちゃんの来日直後から高校に進学するまでのがんばり、具体的な学習法、心の変化が伝わってくる素晴らしい内容です。学校名、氏名を除き、全文を掲載いたします。


「皆さん、こんにちは、私は大分県立〇〇高校一年生のRです。中国から来ました。今は高校で勉強や部活などを頑張っています。今日は皆さんに自分の日本語の勉強や高校受験について話をします。

 私が初めて日本に来たのが、3年前の春で、事前にカタカナや文法などを勉強していましたが、日本語で話しかけられると、全く意味が不明でした。でも、わからない自分が恥ずかしく、隠そうとして、何でも「はい」と答えて、分かるふりをしました。そして、小学校に1ヶ月通いましたが、日本語の授業がなく、何か喋れるようになったわけでもなく、そのまま卒業して中学校に入学することになりました。

 中1のときは、週に一回日本語ボランティアひまわりの先生に学校に来てもらい、別の教室で日本語を教えてもらっていました。そして学校だけではなく、公民館の日本語教室にも行くようになりました。運良く、教えてくれる先生がとても熱心で優しい方で、出会って最初の授業で、先生のことが好きになりました。授業では、国語の長文問題を解くだけではなく、自分のことや先生のこと、そして日本のことについて、たくさん話しました。それが本当に楽しくて、楽しくて、授業どころか、お喋りになってしまったりもしました。この頃の自分はただ日本語を勉強することを目的にしていました。けれど、学校の教科の授業で、特に国語は、日本人にしかわからないような内容が多かったので、二年生になってからは、国語の授業を理解することを目的にするようになりました。三年生になってからは、高校受験を意識するようになり、目標としている高校に合格できるよう、他の苦手な教科でも点数を上げられるように努力しました。

 私の苦手な教科は歴史と理科です。歴史では、自分で参考書を買って覚えられる所を覚えていました。理科では、全てが苦手なので、まず基本的なことをしっかり押さえてから、問題を解くことに集中していました。そして、受験の一週間前、特に前日では、絶対に焦らないこと、体調管理をしっかりすることが大事です。当日では、今までたくさん頑張ってきた自分を信じて、緊張せずに試験に臨むことが大事です。

そして、勉強に対しての個人的な意見ですが、ただ勉強するとか、頑張るとか,固く考えて、無理をするのではなく、勉強することを自分の趣味として考えてやってみたり、遊び気分で日本の歌を聴いて、その中で単語を覚えてみたり、本当に「楽しい」と思えるような勉強のやり方を探してみてください。そして、そのやり方や考え方によって、今の自分も変わると思います。
    最後に、これから、皆さんが色々なことで、悩んだり落ち込んだりした時に、今日のこの場面を思い出してみて下さい、ここにいるみんなもあなたみたいに悩んでいるんです。不安でいっぱいなんです。だから1人じゃないんだよってことだけは絶対に覚えておいて下さい!そして、自分を日本に連れて来てくれた家族に感謝して、日本語の勉強ができるというチャンスをくれた方々を裏切ることのないように、これからも頑張って下さい!ずっと応援しています。
私の体験発表を聞いて、少しでも皆さんの力になって頂けたらありがたいです!

そして、今回の進路ガイダンスに来て下さった皆様、本日は本当にありがとうございます。
皆様の前で、こんなにもたくさん自分のことを話せることに心より光栄に思っています。
皆様の応援があってこそ、ここまで成長することが出来たと思いますし、皆様の支えがあってこそ、色んなことを乗り越えてこれました。本当にありがとうございます。
進路ガイダンスという大きな場面で話すのはすごく緊張しますが、貴重な機会を下さった恵理さん、本当にありがとうございます。体験発表をやると決めてから、色々悩んだり、体まで反応が出てしまうぐらい自分を追い込んでしまったりして、たくさん心配をかけて本当に申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです!本当にありがとうございます!
この経験をいかして、これからも、交流会でも高校でも一生懸命頑張ります。
本日はありがとうございました。

    
大分〇〇高校一年生   R」

2016年10月21日金曜日

思い出してしまうから

図書館で『イギリスの小学生』という、イギリスの小学校での様子がたくさんの写真付きで紹介されている本を見つけました。Eちゃんに見せよう!この本で、クラスのお友だちとおしゃべりが弾むかも♪と思って、借りて、Eちゃんに持っていきました。

Eちゃんは、本を見ると嬉しそうな顔をして、ページを数枚めくると、パタンと閉じてしまいました。この本を見たら、イギリスのことを思い出してしまうから、見たくないと。先生、ごめんなさい、と。

いつもにこにこ穏やかなEちゃん。普段は心の中にあるさびしい気持ちは見せないようにしてるんだって、気づかされました。よく、イギリスについての質問をしてしまう私。こっちこそ、ごめんね・・・

来週末は、日本語を勉強している子どもたちと集まって、一緒にハロウィンパレードに参加することになりました。イベント事にあまり興味を示さないEちゃん、ハロウィンには行く!と乗り気。ハロウィンはきっと母国で馴染みのある行事、また色々思い出させてしまうかもしれないけれど、日本での楽しい思い出を少しずつでも増やしてくれたらなと思います。

2016年10月16日日曜日

教育実践会のお知らせ

















大分市のフリースクール、ハートフルウェーブさんと出会って1年。教育実践会という形で、色々な分野、角度で子どもたちに関わる方たちと、意見交換の場を作っていきたいね、ということで、企画した実践会も、今回で7回目。

今回のテーマは「ピアサポート」。近年、子どもたちの「生きる力」、中でも、対人関係能力の低下が問題視されていることを踏まえて、それを育むための具体的な方法として、ピアサポートの手法について意見交換できればと思います。ピアサポートを実践しておられる方はその事例報告を、実践したことがない方はピアサポートに関連する記事等を持ち寄って、お気軽にご参加ください。

2016年11月5日(土)18:00~20:00@辰口公民館 ⇒ 11月6日(日)に変更になりました!

問い合わせ/申し込み 立山まで mkidsiroha@gmail.com

2016年10月11日火曜日

【急募】国東市安岐町で日本語指導ができる方を探しています。

国東市安岐町の小学3年生のフィリピンルーツの男の子の日本語指導ができる方を探している旨、相談を受けました。日本生まれですが、フィリピンと日本を行き来してきた経緯もあり、日本語でのコミュニケーションはできますが、日本語の基礎的な読み書きが未習得のため、学習についていくのが困難という現状です。

小学校内での取り出し指導になる予定で、国東市教育委員会からの派遣という形になり、謝金が支払われます。来年度の学校加配がつくまで、今学期3月末まで稼働できる方を探しています。

学校内での定期的な日本語指導、週数回~月数回(日程、頻度は応相談)ができる方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますでしょうか。

どうぞよろしくお願いいたします!!

連絡先:立山 080-2720-5151/ mkidsiroha@gmail.com